第30回定期イベント 「肉と火入れの新時代」

開催日:2019.7.7

イベントレポート「肉と火入れの新時代」

11年目の今年度は「料理の温故知新」が通年テーマ。温故<故(ふる)きを温(たず)ねる>とは、過去をただ振り返るのではありません。料理における原理・原則、基本とされる物事は、なぜ現在でも有効なのか、その成り立ちや知識を正しく理解してこそ、知新<新しきを知る>つまり新しい方法や技が身につけられる。そういう観点から、ベーシックな調理技術の温故とはなにか、そして先をゆく知新はなにかを探ります。

最初に取り組むのは、火入れです。食材を肉に絞り、肉の新しい火入れの料理を披露していただき、肉と火入れの関係について考察と検証をおこないました。

Program 1:レクチャー

最新の動向をもとに、火入れという加熱調理についてサイエンスとデザインの視点から解明。肉の火入れとはなにか、その原理・原則を踏まえることで加熱調理の可能性まで示唆していただきました。

講演:料理人のための「肉の火入れ」のサイエンスとデザイン
川崎 寛也氏(農学博士、「味の素株式会社 食品研究所」主任研究員)

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Program 2:料理実演と試食

各ジャンルの新しい「肉と火入れの料理」を披露していただきました。

日本料理:高橋 義弘氏(「瓢亭」15代目主人)
料理:「土佐あかうし 翡翠茄子 香味あんかけ」

近年は嗜好の多様性に応えるため、日本料理でも肉の加熱調理への挑戦と試行が続けられています。高橋さんは、日本料理における火入れの特徴のひとつ炭火焼きの伝承を踏まえたうえで、肉に火の通るグラデーションを付けて加熱調理する技を披露されました。
「土佐あかうし 翡翠茄子 香味あんかけ」

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フランス料理:山口 浩氏(「神戸北野ホテル」総支配人・総料理長)
料理:「肉の火入れの新時代(山口)」

山口さんは、肉をよく知ることと、肉の火入れの目的を「殺菌」「タンパク質の熱変性」「コラーゲンのゼラチン化」「メイラード反応」の項目で整理。それぞれへの対策を組み合わせれば、すね肉でも絶妙な味わいのビフカツサンドができると、肉の新しい火入れ術を示されました。
「肉の火入れの新時代(山口)」

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Program 3:ディスカッション

グループディスカッション

今回は初めての試みとして、当日参加の会員の方々には、コアメンバーを中心とした4つのグループに別れていただき、当日の講演や料理実演について討議していただきました。
各グループで交わされた質問と回答は、次のパネルディスカッションへとつながっていきました。

グループディスカッションを4つの部屋に分かれて初めて開催

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パネルディスカッション

出演者、コアメンバーによって、グループディスカッションでの報告と全体まとめの討議をおこなっていただきました。

参加コアメンバー:山根 大助氏(「ポンテベッキオ」オーナーシェフ)、吉岡 勝美氏(「辻調理師専門学校」中国料理技術顧問)
進行:門上 武司

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